クマとトラとの出逢いは2016年初秋でした。16時頃でそろそろ肌寒い時間帯です。
私はその日はいつも通り愛犬を連れて歩いていました。問題となる『3つの塊』に気付かず通り過ぎる筈でした。
ですが、この日がクマとトラとの出逢いとなる大切な記念日となりました。そして人生ではじめて猫を飼うきっかけとなりました。

愛犬が子猫を発見!猫嫌いの私はパニックに…
その『3つの塊』はコロッと無造作に道端に落ちていました。私は大きめの石ころだと思ってスルーしました。
…が、モゾっと動くと同時に犬が近づいて「ニャ~」と渾身の鳴き声をあげる謎の塊!


当時の私は極度の猫嫌いでした。触る事もできずにオロオロするだけ。
猫!?子猫がこんな所に3匹も…。捨て猫?母親は?
愛犬はフガフガと見慣れない子猫に近寄って興味津々。まだ目も見えない子猫は母猫が来たと思ってミャ〜ミャ〜騒ぎます。引き離し自分を落ち着かせる為にも散歩を続行。

…そう願いながら、そ〜っと子猫の元を覗いてみると

泣きそうになりながら、愛犬とダッシュしてまずは家に帰りました。
家に帰っても子猫が気になって見に行く私
家に帰るとワンコも子猫が気になるようで、異様なテンションで盛り上がっていました。玄関に行って『子猫を見に行こ♪』と言ってるような顔で待ち伏せ。
私もハラハラしながら窓際で

と、夕飯も作らずに家中を徘徊していました。


外では下校中の小学生達が『わ〜子猫だ♪可愛い〜♪』と歓声をあげている声が響いていました。内心…

と怒り震えていました。猫嫌いなんだか好きなんだか分からない状況です。言っておきますが私は動物全般が大好きです。
気になり過ぎて1時間置きに子猫の様子を見に行く
家から子猫が転がっている場所まで歩いて数分です。車がビュンビュン通る車道脇に落ちているので歩けない子猫とは言え、かなり危険です。
1時間に見に行くと子猫は民家の壁沿いに発見した時と同じ状態でいました。もう周りも薄暗くなってきました。ご近所さんは子猫の存在を見て見ぬフリ…。怪しい。

私はヤキモキしながら母猫が現れるのを待ちました。が…
もう子猫の体温も限界っぽい…
そう感じて夫に電話しました。猫嫌いな私だけでは、どうにもできないですし、夫の協力も必要です。

子猫が放置されたまま2時間…遂に保護!
仕事中の夫へ私がテンパッた状態でいきなり『子猫を道に落ちてる?どうする?』などと電話してきたので驚いていました。
『おおぉう…。保護しなさい』
と言った気がします。たぶん、私の切羽詰まった感がハンパなかったのでしょう。
急いで段ボール箱に不要なタオルを敷いてカイロも仕込み、猫ちゃん用の緊急保護ハウスが完成。タオルを用意して急いでレスキュー隊の如く向かいました。

着くと2匹しかいません…。
どこを探しても1匹は不明。既に薄暗く街灯もない道なのでよく見えません。トコトコ歩ける筈もないので、誰かが保護したのかも。
諦めて2匹に恐る恐る近づきました。猫…触るのも怖い。そっと触れると
氷のように冷えきっていました。
その温度に触れただけで悲しくなり、半ベソ状態で急いでタオルで包み家に連れ帰りました。弱々しく動く命に、ただただ『生きて!』と頭の中で念じていました。
子猫を2匹を保護!へその緒つきの産まれたてだった!
血相を変えてタオルを抱えながら家に飛び込んで来た私を見て、愛犬も驚いていました。そっと用意した段ボール箱に入れるとモゾモゾと少しだけ動きました。
私はこの時点でムッチャ脂汗かいています。猫嫌いだったから。なんなら「母性が目覚めたワンコが育ててくれないかな〜」と淡い期待を持っていました。
- よく見ると1匹は少し模様が入っていますが、猫の知識が無かったのでよく分からず。
- もう1匹はほぼ真っ黒。ややゴマ塩のような模様にも見えました。
一番衝撃だったのはへその緒があったこと!

正真正銘の産まれたてなんですね…あなた達。寒くないかな?寄り添って暖まっている姿を見るだけで涙腺が緩んじゃう。
あの場所で近所の人にも無視されてたって事は…誰かが捨てたんだろうね。でもこうやって私の家族になってくれたことに今は感謝しています。
きっと、もう1匹の猫ちゃんもどこかで幸せに暮らしていると信じています。

